- 「歳時記」というタイトル名の通り、アルバムの中には季節に関連する要素がたくさん組み込まれている。ここではアルバムのブックレットの中にも記載されている「二十四節気」関連についてピックアップしたい。
- このアルバムの中では、二十四節気のタイミングで何らかの音が初めて入り始め、その後その音は断続的に入り続けたり、曲の構成要素の1つとして使用されているものもある。それぞれで使用されている音はその節気に関連する音で、アルバムの中の曲の季節感を出すための役割を大きく担っている。
- すべての節気の音を拾ってみて、改めて石田さんはこのアルバムに対して緻密な構成を取っていることを感じることができた。もしご興味があれば参照いただければ幸いです。
- 睦月一拍子へ調:
- 【小寒】(1/6あたり・1:00)
- (1:00~)氷が溶け始める音のような「カリカリ」音 (掟さんご指摘・七十二候の「水泉動」と関連?)
- 【大寒】(1/20あたり・3:48) (1月20日~2月3日あたりまで)
- (3:50~)冬(氷)の精の声のような「ヒョコヒョロ」という音が鳴り始める(七十二候の「水沢腹堅」をイメージ?)。
- (4:49)1:00や3:50と同じ音が鳴り始める(掟さんご指摘)。
- (4:53~1月最後まで)干支のカウントに合わせて、ハイハットが1連符→2連符→3連符と増えていき、12連符で終了(このハイハットも冬の冷たい空気を表現?)。その際、連符の先頭に必ず、3:50の冬の精のような声が入る。
- 如月二拍子嬰へ調
- 【立春】(2/4ころ・0:36)
- (0:36~)「鳥(シジュウカラ?)の鳴き声」が鳴り始める
- 【雨水】(2/19ころ・3:36)
- (3:31)わらべうた「鬼は外」が始まる
- (3:36~)「鳥の鳴き声+囃子」が鳴り始める
- 弥生三拍子ト調
- 【啓蟄】(3/5ころ・0:48)
- (0:48〜)「ジー」といった小さい虫が動く音のようなものが鳴り始める
- (0:51)わらべうた「つくし何の子」が開始
- 【春分】(3/20ころ・3:48)
- (3:48〜)センターに「強い鳥の鳴き声」が入り始める
- 卯月四拍子嬰ト調
- 【清明】(4/4ころ・0:36)
- 「鶯の鳴き声」が開始
- 鶯の鳴き声は「八十八夜」の中でも断続的に入れられている
- 【穀雨】(4/19ころ・3:36)
- 「蛙の鳴き声」+ダブステップというか、ドラムンベースっぽいベース
- その後、蛙の鳴き声も「八十八夜」の中でも断続的に入れられている
- 皐月五拍子イ調
- 【立夏】(5/5ころ・0:48)
- 「穀雨」とは別の「蛙の鳴き声」が入り始める
- (0:52〜)わらべうた「蛙の目玉」が開始
- 【小満】(5/20ころ・3:48)
- 水無月六拍子嬰イ調
- 【芒種】(6/5ころ・0:48)
- (0:48〜)「ベートーヴェン「田園」第5楽章のフレーズ」が入り始める
- (0:48〜)「ホトトギスの鳴き声」が入り始める
- 【夏至】 (6/21ころ・4:00)
- 文月七拍子ロ調
- 【小暑】(7/7ころ・1:12)
- 「ジリジリ」といったノイズ音が入る(小暑から暑い時期に入るので、ジリジリする日差しを表現?)
- 葉月八拍子ハ調
- 【立秋】(8/7ころ・1:12)
- 「ツクツクボウシの鳴き声」が入る
- 「ミンミンゼミ」など他の種類の蝉の鳴き声も断続的に使用
- 【処暑】(8/23ころ・4:24)
- 「コオロギの鳴き声」が入る
- (4:27〜)「ヒグラシ」も少し?
- 長月九拍子嬰ハ調
- 【白露】 (9/7ころ・1:12)
- 【秋分】 (9/22ころ・4:12)
- 神無月十拍子二調
- 【寒露】 (10/8ころ・1:24)
- 【霜降】 (10/23ころ・4:24)
- 霜月十一拍嬰二調
- 【立冬】(11/7ころ・1:12)
- 【小雪】(11/22ころ・4:12)
- (4:12)「鳥の鳴き声」が入る
- (4:16)「虫の鳴き声」のようなものも入っているような気が…。
- 師走十二拍嬰ホ調
- 【大雪】(12/7ころ・1:12)
- 【冬至】(12/21ころ・4:00)